Fear of Opacity〜不透明な恐怖〜

ここでは私、雉郎が不定期になんの前触れも無くいわゆる”怖い話”を書いて行きます。よろしくお願いします。

業のもの

 

私-薮内 葉月-はいわゆる”みえるひと”だ。

小さい頃から大人がみえていない”何か”を認識する事が出来て、会話をする事が出来た。

中学生になり思春期を迎えて、初めて自分が周りよりも浮いている事に気が付いた。

それからと言うもの私は高校3年生になるまで自分にいわゆる”霊感”がある事を周りの人間に悟られない様にして来た。

夜のホラー特番も見ないしお化け屋敷には入らないし、そして学生特有のノリなのだが肝試しにも行かない。

いや、正確には行くつもりは無かった。

それが今日、この馬鹿な男子高校生3人に叩き壊される。

 

 

 

「なぁ〜薮内〜、頼むよ〜」

「私今日用事があるから早く帰りたいの」

「そんなツレない事を言うなよ〜、筧と一緒に肝試し行こうぜ」

「何で梓も連れて、肝試しなんてダサい事しなきゃならないのよ‼︎行きたきゃあんた達3人で行って来い」

 

 

筧 梓は私の幼馴染、面倒見が良くて、明るくて、可愛く、清楚で、純粋な”THE・女の子”って感じで男子からの人気は高い。”みえる”せいで性格がひん曲がった私とは正反対の子だ。

 

「まぁまぁ、行けばきっと楽しいさ!ワクワクしないかい?藪内さん」

「嫌よ、怖い訳じゃあないけど用事があるの」

「またまた強がっちゃって!僕達男性陣がしっかり守ってあげるからさ、来てくれないかい?」

「…………」

「とりあえずさ、生徒会室にいる筧さんには僕からアプローチかけてくるから慎吾は薮内さんに許可が取れる様粘ってくれ、頼んだよ」

「あ⁈正臣っ‼︎抜け駆けすんなよ〜‼︎」

 

柴田 正臣は生徒会長のガリ勉のくせに何かと首を突っ込みたがる面倒くさい奴。無駄にキザな所もイラッてくる。

 

村山 慎吾は…………ただのアホだ。

 

「あーあ、先越されちまったかぁ…まぁいいや筧はお前とは違って優しいからな」

「何だって…?」

「いてて!暴力反対!」

 

まずいなぁ…こいつらのペースに呑まれかかってる。

このまま行けば私は…

 

「ただいま!筧さん、薮内さんがいるなら行くってさ!」

「マジ?やった!薮内も当然来るよな」

「は?勝手に決めないでよ!梓に確認するか…」

おっと、梓からメール来てた。

 

『柴田くん達が肝試し行くんだって‼︎楽しみ〜葉月ちゃんも行くよね⁇』

 

はあぁぁぁぁぁぁ、ダメだこりゃあ。

もちろん行きたい訳が無い。”何かみえる”のだからその得体の知れない、大きく恐ろしい”何か”を進んで見に行くほど浅はかではないし、楽観主義者でもない。

だからと言って、幼馴染をこんな獣みたいなアホ共に付き合わせる訳にも行かない。

 

 

「梓を一人で行かせるなんて許されないわ…仕方ないから私も行くよ」

「おお!話分かんじゃん、藪内」

「うるせぇ!アホ共が!何かあってからじゃ遅いだろうが」

「何かってなんだよ?なんもしねぇよ藪内〜。それより今回はうんと怖〜い所にしたんだ」

「…ちなみにどこ」

「宇治美ヶ原の廃墟」

「あぁ…」

 

あそこには行った事がある。宇治美ヶ原はうっそうとした森林が広がる忌野市の心霊スポットの一つ。

いつかこうなっても良いように”みえる”であろうスポットは既にチェック済。

廃屋群にも全て入って見たが全て”シロ”だった。

 

 

「多分何もいないわよ」

「なんだしらねぇの?あそこには自殺した女の霊が夜な夜な泣いてんだぜ?」

 

そんな訳ない、私には”みえなかった”のだから。

 

「デタラメ言わないでよ、つまんなかったら即効帰るからね」

「後で泣き言言うなよ〜、おっそうだ」

 

慎吾は後ろの席で突っ伏してる

山城 瞬を揺さぶった。

 

「おーい、瞬。朝だぞー起きろ」

「うぅん…もう行くの?」

「そうだ!筧と藪内も来るってさ」

「また随分と大人数だね」

「藪内がどうしても行きたいんだと」

「言ってない!」

「あはは…お手柔らかに…」

 

山城 瞬はどちらかと言えば控えめな性格であまり目立たない地味男。何でもかんでも”YES”と言ってしまうので他人に流されやすい。自分の意見言わないと馬鹿共と同列に扱われるから気をつけろ、少年‼︎と諭してやりたい。

 

「はい!じゃあ支度してさっさと行こうぜ!」

「はいはい…」

「楽しみだね」

「私は梓迎え言って来るからあんた達は先行ってて」

「あいよ〜、じゃあ17時に宇治美駅前の公園なぁ〜」

 

あー行きたくない。時間の無駄だ。

不毛な時間に付き合いたくは無いけど宇治美ヶ原の廃墟がもし仮に、危ない場所なら把握して置かないと私にも実害が出る事になる。

なぜなら、私は”みえるひと”だから。

 

霊の類は、自分を理解してくれる存在に対して興味があるし、”対等”であると錯覚する。それ故に私も何度か憑かれた事がある。

親に内緒で何回も何回もお祓いに行った。あれでいくら持っていかれた事か…。

 

宇治美ヶ原の廃墟をチェックしたのは6ヶ月前、新しい”何か”が住み着いていてもおかしくない。良い機会だから安全である事を自ら証明しに行こう。そう思うと時間の無駄にはならない気がしてきた。…でも多分無駄に終わる可能性が高いなあ。

 

 

 

梓と合流した私は早足で宇治美駅に向かう。たわいない会話をしながら半年前に調査した宇治美ヶ原の敷地や廃墟を思い出していた。

敷地面積は20平方キロメートル、廃墟は遊歩道から外れて1キロ程離れた場所にあり廃屋は計10程度。その内一番大きな建物が目的の場所だ。そこで霊の類が出るらしい。

 

「楽しみだね、葉月ちゃん‼︎あたしワクワクしてきた」

「そう?私は全然楽しみじゃなーい」

「あと柴田くん達と行くからドキドキしちゃうなぁ」

 

梓は正臣が好きの様だ。正臣に近づくために生徒会に入ったらしく、本人曰く猛アピール中、だそうです。

青春してるなぁむかつく。

 

「早く付き合えよ、めんどくさいなあ」

「えぇ…だってだって…もし、柴田くんに好きな子がいたら…どうしようって…」

玉砕しろリア充め。

 

「それより葉月ちゃんは村山くんと進展あった??あ!分かった、今日行くのって村山くんがす」

「黙ろうか?ん?」

「ふぁい、すふぃふぁせん」

なんであのアホの名前が出るのだろうか。その可愛いほっぺたちぎり取ってやろうか。

 

 

 

 

慎吾達と合流した後建物までさほど時間はかからなかった。

建物が目に入り馬鹿騒ぎしていた男達が黙る。

 

 

目の前の廃墟は風化が著しく木の腐った嫌な匂いが立ち込める。その廃屋群の中でも一回り大きく、鉄製の門で閉ざされた廃屋が噂の”加賀邸”である。

 

 

資産家であった”加賀 裕一郎”氏は大きな別荘の他にいくつかのペンションを経営していたようだ。しかし、20年前に資産操りが上手くいかず経営は赤字、本人は精神的に追い詰められ自ら首を吊った…と言うのが世間的な噂。本当は多額の借金を連帯保証人である弟夫婦に押し付け海外へ逃亡した様だ。どんな噂にも尾ひれはつくものだし、歪曲するものだ。

だいたい慎吾は”女の泣き声が…”って言っているのにネット掲示板での書き込みでは”経営者の男が…”なんだから笑えてくる。

 

 

「何俯いてるんだ、藪内〜?ビビってんのか?」

「ニヤニヤしないでよ、気持ち悪い。ここが言ってた場所?」

「そうみたいだね、ほら、”加賀邸”だそうだよ」

正臣が木の板に書かれた看板を指差す。

「さてではでは入りますか〜、入る場所は…」

 

この鉄製の柵を乗り越えるのは男でも大変そうだ。

確か私が入った時は裏口からだったから自然と誘導しようか。

 

「…ねぇ、村山君。これ、柵が裂けてる……」

「えっ」

「おっでかした瞬!こっから行けるぞ〜」

格子状の柵の縦3本の下部が外側に大きく歪んでいて土から剥き出しになっていた。

 

 

おかしい…。

私は柵をみて何か違和感を感じた。

私がきた時に柵は壊されていなかった、半年前だし壊されていてもおかしくは無いのだが、何故…何故外側なんだ。

 

入るのに壊すなら内側に柵が壊れるはずだ。なのに外側に歪んでいる、誰もいない筈の廃墟なのに。

 

 

「何してんだ、藪内。置いてくぞ〜」

「えっ」

慎吾の声で我にかえる。

「まって、本当に入るの」

「今更何言ってんだよ、もう正臣と筧は中に入ってるぞ」

早いわバカップルが。

「私達も行くわよ、固まって行った方がいいでしょ」

「折角良い雰囲気だったのにな、まぁ行きますか」

 

嫌な予感がする。とっとと調査してこんな場所後にしたい。そう思った矢先だった。

 

 

欠伸をしてる山城の丁度上の窓にぼぉーっと赤い影が入った。

 

 

窓にいる”それ”が少しづつ色を濃くし始め、”それ”が長髪の赤い服を着た女性にみえた。

 

 

人と分かった瞬間に辺りが急に静まり返り小さな囁き声が聴こえてきた。

 

「……………」

 

なんて言ったのだろうか。

 

「……たを………さい」

 

 

「あ…たを…く……さい」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたのいのちください」

 

 

 

「きゃあ!」

「うわぁ⁈なんだ!どうした!」

 

私は後退り尻餅をついた。こんなにはっきり声が聞こえたのは初めてだ。

 

「び、びっくりするだろう⁈なんだよ⁈」

「あ、あれ…」

 

窓にはもう人影は無かった。

 

「なんもいないじゃん、ビビリかよ〜マジびっくりした」

「何を見たんだ、藪内さん」

「いや、なんでもない気のせいだった」

 

驚きのあまり足に力が入らない。今まで”みえた”事に関して驚いたり恐れたりした事がなかった為身体が追いつかないのだ。でも早くしないと先にはいった二人が危険だ。お祓いは出来なくても実害を回避する為には私が危険を冒す他ない。

 

「はやく!中入るわよ」

「あ!待てよ〜引っ張るなよ」

「藪内さんやる気だなぁ」

私は二人を引きづりながら廃墟の中に足を踏み込む事にした。

私達が後にした”加賀邸”の柵からは、ただ柵が地鳴りきぃきぃと虚しく聞こえてくるだけだった。

 

 

 

 

その時私は知らなかった。”みえない”恐怖を。種の根源たる”恐怖そのもの”を。そしてかつて見たことの無い”存在”を。知らなかったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

※業(ごう)……行為、所作、意志による身心の活動、意志による身心の生活を意味する語。行為そのもの。(ウィキペディア抜粋)

 

〜To be continued〜

 

 

”離れないで”

 

今から三年前の話です。

私は仕事を終え、丁度退社しようと思っていました。

 

同僚のA君と帰り道が一緒なので私は彼に声をかけ、電車で1時間の道のりをたわいない会話をしながら帰っていました。

 

いつもなら上司の愚痴や別部署との合コン、好きな音楽の話と相場は決まっていました。

 

ただ、その時のA君はどこか暗くやつれている様な印象を受けました。

 

彼に事情を問いただしてみると、彼はその重そうな口を開き話し始めた。

 

どうやら彼の住んでるアパートで奇妙な物音がするらしいのだ。

 

物音がするのは決まって深夜1時〜3時の間。

場所は寝室と風呂場の間、つまり部屋の間の壁から音がするらしい。

 

私はネズミが天井裏を走り回っている音を勘違いしたり、風呂場の排水管の音なんじゃないか、とからかい気味に言ったら

彼は黙り混んでしまった。

 

 

どうも様子がおかしい。

 

 

私はA君に一緒に飲まないか、と誘った。

明日は日曜日で仕事も休みだし、と。

 

彼は喜んでそれに応じ、彼の最寄駅で降り帰り道にコンビニで酒とつまみを買った。

 

A君のアパートは2階建ての実に古めかしいものだった。

家賃が相場より安くて、駅も近い。

我々の様な安月給の、しかも一人暮らしだったA君にはもってこいだった様だ。

 

彼の部屋は202号室なので、緩やかな階段を登り部屋を目指す。

 

 

まさにその時だった。

 

 

辺りが何か生臭い血の様な臭いがした。

 

 

最初は勘違いだと思った。

 

 

A君の部屋に近づくにつれて、その臭いは強くなっていった。

 

 

それは血の臭いと肉が腐った臭いが混じった様な酷い臭い、我慢するのは堪える。

 

 

だが、何故だろう。

 

 

A君は特に嫌な感じもなく、むしろ上機嫌に自分の玄関のドアを開けていた。

 

 

部屋に入った瞬間、その臭いは無くなっていた。

 

 

私はA君を怖がらせたくなかったのでこの事は黙っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A君との宅飲みはすぐに日付が変わる程楽しいものだった。

やっぱり同年代ともあって話が弾む。

 

私は顔を真っ赤にしたA君に風呂を貸してくれる様お願いした。

 

彼はフラフラしながら、風呂場を案内しすぐに自分の布団に戻って行った。

 

 

 

 

 

 

シャワーを出しながら、頭を洗っていると不意に部屋に来る前に嗅いだあのニオイの事を思い出す。

 

 

あれは結局何だったのだろう。

 

嫌な事を思い出してしまった。

 

早く忘れてしまおうと頭を流している時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンッ!!

 

 

 

目の前の壁から音がした。

 

最初は酔っぱらっていたので、気のせいだと思った。

 

 

 

 

 

ドンッ!!ドンッ!!

 

 

 

 

 

気のせいでは無かった。

心臓が焼ける様だった。

 

 

 

 

ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!

 

 

おかしい…

ネズミの音にしては大き過ぎるし、排水管の音じゃない。

 

 

もしくは隣の寝室で私を驚かそうとA君が壁を叩いているのか。

 

そう思うと急に馬鹿らしくなり、A君を咎めたくなった私はすぐに風呂場から出て彼のいる寝室に向かった。

 

 

そこに起きている筈のA君は布団に包まっていびきをかきながら眠っていた。

 

 

隣にはもう1組布団が用意してある。

しかも、とても綺麗に乱れなく敷いてあった。

 

 

泥酔していたA君は布団を、しかも綺麗に敷くことが本当に出来たのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その先を考えてはいけない。

 

私は怖くなって用意された布団に潜り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつ間にか意識を失った様に寝ていた様だ。

携帯の時計を見た、時間は1時36分だった。

 

凄く眠い…

あれからそこまで時間は経っていない。

 

 

 

1時か…

1時と言えばA君が奇妙な物音を聞いた時間だ。

 

 

はっきり言ってここに居たくない。

今すぐタクシーに乗って自宅に帰りたいと思った。

 

 

ただ、A君を置いて行くのはやはり忍びない。

今からすぐに寝れば気づいたら朝に

 

ドンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

また音が聞こえた。

 

ドンッドンッドンッ

 

もうやめてくれ、耳を塞いだ。

 

ドンッドンッドンッドンッ

 

頼む、頼むよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひっきりなしに聞こえていた音が止んだ。

代わりにギシッギシッっと乾いた音が聞こえてきた。

 

 

私は最初、誰かが近づいて来ている、と思った。

 

しかし音は一向に近づいて来ない。

 

 

 

 

恐る恐る音が鳴る方を見た。

丁度天井の角の部分にコートが掛けてあった。

 

 

今は夏なのに何故冬物のコートがかけてあるんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コートだけじゃなかった。

あの乾いた音は天井から吊るされた縄から聞こえていた。

 

 

その先端に括られていたのは、人だった。

 

 

 

 

 

 

頭がどうにかなりそうだった。

冬物のコートを着た女性が縄で首を吊っている。

 

 

怖くなった私は腰が砕けて布団の上に倒れた。

一人ではどうしようも無かったので隣のA君を起こそうとした。

 

 

 

声が聞こえて無いのか、ピクリとも動かない。

何度も揺す振り、大声で彼の名前を呼び続けていた時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッドンッ!!

 

 

目の前の女性が暴れ始めた。

暴れた足が壁に当たる音と彼女の苦しみに悶える声が静寂を破る。

 

 

小さな悲鳴をあげながら私は布団を被り、昔おばあちゃんに教えてもらった念仏を唱え続けた。

 

 

心の中で消えろ消えろ、と思いながら

何回も何回も何回も何回も唱え続けた。

 

何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音が止んだ。

また辺りは静寂に包まれた。

程なくして虫達の鳴く声と換気扇の回る音しか聞こえなくなった。

 

 

 

どれくらい時間が過ぎたのだろうか。

携帯の時計は2時29分だった。

 

大粒の汗を垂らしながら私はまた布団から顔を出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女性が吊るされていた場所には何もない、天井の角だけが見える。

 

何もない…

夢を…見ていたのか…

 

 

 

 

あれが夢だとしても、なんて気持ちが悪い夢なんだ。

 

喉が乾いた。

台所に水を飲みに行こうと立ち上がり、私は歩き出そうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は水を飲んで、換気扇の前で一服した。

何も考えたく無かった。

 

 

初めての体験だったので完全に憔悴してしまった。

 

ぼっーっとしていた私はタバコの灰を床に落としてしまった。

 

 

あーまずいまずい。

灰の前にしゃがみ込み、台所にある雑巾を取ろうとして立ち上がろうとした時に

目の前に女が立っていた。

 

 

 

 

 

”離れないで”